MisakiWorld

ゲームから少女マンガ、プログラミングまで。

本編第2回『ソフトな夢とハード戦争』(1996年3月頃)

恒例の発掘シリーズです。裏とるのがめんどくさい(こら)ので、そのままコピペします。なので、ツッコミはいちおうお受けいたしますが、あくまでも96年に書いた*1ものとして、どうぞ。

ハイテクキッズ・エッセイ第2回『ソフトな夢とハード戦争』

●こどもはゲームを楽しみたいだけ、おとなはゲームで儲けたいらしい?!

 ファミコンというとみんな大体どんなのかおわかりでしょう。
 家庭用ゲーム機は1980年代から徐々に普及し、現在熾烈な戦争を繰り広げて
 います。現在代表的なのはソニーが1994年12月に発売した
プレイステーション』、セガがその一月前に発売した『セガ・サターン』、そして
ファミコン』という愛称でおなじみの老舗任天堂が自信を持って出した
『ニンテンドウ64』、この3台でしょう。(ゲームボーイなど、携帯ゲーム機械は
 のぞいても)他にもいろいろありますが、現在市場の4分の3以上を、この3台で
 しめているのです。

 ということは、誰もが知っていたり、やっていたりするあのゲーム、このゲームは、
 ほぼ確実に『売れている』と言えます。(借りたりすることも、あるけれど。)
 おとなにとって、テレビゲームの市場は、現在もとても魅力的です。

 では、2万円から3万円(先日発売されたドリームキャストは29800円)もする、
 ゲーム機(本体)が売れるのはなぜでしょう?
 それは、『ソフト』つまりゲームソフトへの依存が大きいからです。
 たとえば、パソコンのコマーシャルや雑誌の広告では、本体の性能を詳しく説明
 したり、強調しています。それらに対してゲーム機は、
「こんなゲームが発売される」と書いた方が買い手(こどもたち)を
 納得させてくれるのです。ゲームで遊ぶことがメインの「こども」たちにとって、
「32ビットCPUと倍速ドライブが・・・」と言うよりも、
ファイナルファンタジーの続編が登場!」と大きく書かれた方が、
『ゲームが欲しい=ゲーム機が欲しい』という思いをぞんぶんにかき立てて
 くれるのです。

●『ソフト』な夢とはうらはらに・・・

「こども」はゲームをするためにゲーム機を買います。
 極端に言ってしまえば、どうしてもやりたいゲームがあれば、それに対応する
 ゲーム機を、ちょっと高くても(お年玉をためたり、サンタクロースにお願い
 したり、親にねだったりして)買うこともあり得ます。
 そこでゲーム機を作っている(開発、営業、販売をふくむ)大人たちは、
「あと少し本体が安ければ」というこどもの小さな声に応えるために、
「あのゲームをやりたい!」という夢に応えるために、
 日夜ハードの作成コストダウンと、よりよいソフト会社との契約成立に
 走り回っているともいえます。
 ドリームキャストの宣伝で、湯川専務ががんばっているシーンがよく出てきます。
 これも、あながち架空の話ではないのです。

●『ハード』な大人の戦いは今日も続く

 こどものゲーム好きにはその手の雑誌をおすすめするところですが、「おとな」の
 あなたに、そして「こども」と「おとな」のはざまにいると思う年頃のあなたには、
 ぜひ各新聞の「経済欄」を読むことをおすすめします。
(日経なら産業総合あたりから2~3ページ)
 意外にも(?)ゲーム機械や、有名なゲームの発売情報が載っていて、
 ゲーム系の雑誌よりもちょっとだけ早いこともあります。

 ゲーム業界ではたらく「おじさん」たちは、朝の電車でこういうところを
 読みながら、嵐の吹き荒れる職場へ向かうのでしょうね。

●「こども」としての意見

 さて今年もいよいよクリスマスの時期、サンタさんにいただく、プレゼント選定は
 すでにスタートしているのではないでしょうか。
 ゲーム機だけを見ても、たくさんの大作がこの時期に発売されます。また、
 11月27日に発売されたセガの『ドリームキャスト』はじめ、
 プレイステーションに接続しさらに携帯できる『ポケットステーション
(12/13発売予定)、「ポケモン」「ドラクエモンスターズ」といった小さな名作が
 できる『ゲームボーイ』(カラー版本体は10月に発売)などなど、
 新型本体も大量に投入されています。
 夢いっぱいの年末年始、こどもにとっては幸せな時期であってほしいものです。

 任天堂の山内社長は、「ダメなソフトがゲーム機をダメにする」と言ったことが
 あります。これは、ゲーム業界にとって一番大きな問題なのです。
 こどもはどんなゲームでも買ってくれる、という甘い誤解(認識)をしているが
 ために、よくないゲームを(たとえ安くても)大量に出してしまい、
 結局ゲーム機ごと衰退してしまった(ゲーム機のイメージが落ちてしまった)
 という実例が、アメリカにはあります。(アタリショックといって、聞いたことが
 あるかもしれません。)

「 僕たちは、ほんとうに「おもしろい」ゲームがしたいだけなのだ。
  もちろん、値段が安ければそれにこしたことはない。僕たちがおじさんたちに
  願うのは、営利のためだけに働かないでほしいということだ。僕たちの夢に、
  おじさんたちの思いを無理に混ぜると、とんでもないことになるよ。・・・  」

いちおうつっこみ

とはいってもそのまま放置プレイもアレなんで今読み直して自己ツッコミをいくつか。

  • 3点リーダちゃんと書いてない
  • 任天堂の山内社長は、「ダメなソフトがゲーム機をダメにする」と言ったことがあります。」の根拠となる資料が、ネット上には無いはず。本に書いてたはず。
    • Wikipediaの「アタリショック」の項にそれっぽいことが書いてるっぽい。あー紙資料がっさりあさる時間あればなあ
  • ゲーム機の市場占有率の資料が無い(たぶんファミ通とか読んだんじゃないかなあ)

まあ、オチとしては、今でもスプラトゥーンのためにWiiU買う人とかいるし、ハードを買うかどうかをソフトで決める(PS4FF7来るから買うかとか)のは20年経っても変わらないというところですね。私も「マリオメーカー」が気になるのでWiiUに手をだすか検討中です。

*1:98年頃に体裁とかを直したらしいけど