あらすじ
IPA情報処理技術者試験の新しい分野「セキュリティマネジメント」(SG)試験が2016年4月にあり、受験してきました。
初回試験のマジック
てなわけで5月16日に合格照会ができるようになっていたので、みてきました。自己採点では下記だったので、特に不安もなくアクセスしました。
IPAの回答あわせをやったところ、マークミスをしてなかったら、 午前43/50 午後たぶん80/100*1 というかんじになりました。
速報、SG試験結果 - MisakiWorld
午前86点(ストラテジ18/20・マネジメント12/12・テクノロジ56/68)、午後84点ということでした。午後の点が予想と若干違うのは問題ごとの配点とかでしょう。
第1回目の試験はうかりやすいという都市伝説があるんですけど、統計をみてみると、
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:統計情報
じつに88%の当日受験者が合格していました。
ITパスポートも、初回は73%近くが合格し、2回目は42%あたりまで難しくしてきたので、おそらくSG試験も秋は(アローダイヤグラムとか稼働率とか入れて)難しくしてくると思われます。
受験してほしい人がきていたか
試験会場ウオッチングをしていて、イメージですけど「会社命令でしぶしぶ受けにきたおじさん」が多い感じがしていたんですが、これも統計でちょっと推測できそうです。
位置的にはITパスポートの上にあって、ユーザ向けっぽかったんですけど、やっぱり他の試験と同じような、ソフトウェア系の人が偏ってました。
そして、社会人と学生の比率に開きがありました。基本情報だと社会人42000人の学生18000人のところ、SGは社会人20000人に学生1000人くらい。
まあこれは、SGがもともと求めてる人物像が、明らかに現場向けだったというのもありますね。
あと、特筆すべきは、受験者の年齢。
以下のグラフは、統計情報(toukei_h28h_sg_fe.pdf)の、17ページ、18ページから抜粋したものです。
17ページより
18ページより
これは申込時のアンケートを基にして作成されています。レベル2にあたる基本情報のグラフは、若い人が多く、年配の方が少ない(取得済みと予想)のにたいして、レベル4(高度)にあたるセキュリティスペシャリストやシステム監査は管理職レベルともいえる50代が多いです。
そして、情報セキュリティマネジメントも、高度試験のようなグラフになりました。ITパスポートの統計情報では、20代~30代が多く、それより年代が高くなると受験者は少なくなっています。というわけで、ITパスポートを取得した人が次にセキュリティの基本知識をつけるために、というかんじで設定されているとは思いますけど、ふたをあけてみたら(やっぱり)おっちゃんたちがしぶしぶ受けにきた、というオチだったと思います。
SG試験は武器になるか?
秋試験の内容しだいかな、って思います。学生さんの場合は、IT業界以外でもネットワーク・PCを使いますから、ITパスポート・SGをセットで持っていれば、アピールできるでしょう。
試験勉強をすることで、体系的な知識をつけられるので、自分が現場でやってきたことを客観的に見直すこともできます。
合格率が今の時点で8割超えてますが、これは「たまたま」であり、ぬるい試験ではない、と思いたいです。
誰かが、試験のネーミングが悪いとか言ってました。セキュリティマネジメントパスポートとかにしてもよかったとか。
秋試験も同じように若手・初学者が少なく、年配の経験者ばかりが集中してきたならば、試験を受けてほしい人物像についてのアピール方法を、再考したほうがいいと思います。