2019年に買ったり読んだりした本ベスト(技術書寄り)
今週のお題「2019年買ってよかったもの」
はじめに
この記事ははてなブログのお題と、#インフラ勉強会 2周年非公式イベントのLT(10分もの)の内容を記したものです。
ここでは技術書に寄って、独断と偏見で「今年買ったり読んだりしてよかった」本を各部門ごとでチョイスしたいと思います。2019年以前に発売しているものも含みます。
なお紙面の都合(何)でamazonのリンクをはってますけど、図書館で読んでもいいと思うし、自分の好きな電子書籍で配信されていたらそれでもいいと思う。
誰?
ことし買った本のジャンル分布をすると、りぼん:Sho-Comi:コロコロアニキ:技術書 で 1:1.1:0.9:1くらいじゃないかな、ってかんじの、いまだにAPがとれないまま秋はITSMを受けようと思っているSESです。休日夜間は物書き。
プログラミング部門
古典の領域かもしれないけど、手に取る機会があってざっと見直した。これとUNIXという考え方とかあればずっと楽しめる。
みんな大好きゆたかさんの新刊。「ビジネスとしてどう考えたか?」という書き方は好きです。
そして知り合いの知り合いから紹介された、小学生向けのプログラミングを学ぶためのドリル。この一部は新卒研修でも使いました。プログラミングを勉強するために、必ずしもすぐにパソコンを買わなきゃならないってことはないことを、このドリルはしめしてくれています。
情報処理技術者試験部門
過去問をそのまんま掲載。文字の形や並び方での記憶に最適である。(む)
(文系の人が←文系理系という仕切りはあまり好きじゃないけど)情報処理試験の勉強をはじめて、まずつまづくらしい情報理論。もちろん数学ガールは情報処理試験の対策書籍ではないですけど、私はこれを胸はってすすめたい。試し読みなどはこちらから。
UI/UX部門
iPhoneアプリ設計の極意 思わずタップしたくなるアプリのデザイン | Ohmsha
名著だと自分で思うのであらためて読んだ。でももう古かった(iOSとして。)いま電車の中をみまわすと、どうやら前の2年縛りとかが切れた人が、ぞくぞくiPhoneX系に機種変更してるような気がするので、5.85インチとされる画面のデザインにあったこういう本の発売が待たれる。(あったら教えてほしい)
ことしはコロコロコミック好きなのでvol.36を買ったんだけど、こういう物理紙で攻めてくるものはずっとなくならないでほしいとは思う。
雑誌・ウェブサイト部門
サーバばっかりいじってると、クライアントのことがわからなくなるので、定期的にこういうやつを読むようにしてる。
ウェブサイトとしては、今年も窓の杜と「ぼくんちのTV別館」「piyolog」に非常にお世話になった。窓の杜は某所(謎)よりも記事がわかりやすくてしっかりしてて、更新もちゃんと入れてくれてる。
Windowsアプリ・フリーソフトのおすすめ情報 - 窓の杜
ことしは、はてなのホッテントリ経由よりも、ぐぐってQiitaにあたることがおおくなった。くそごみアフィリエイトブログは読まない。そろそろ、これらを超えるサイトに出会いたいところ。
新しい用語で賞
以前から知ってたけど、ことしあらためて「であった」世界の本。来年以降もっと流行ってくるんじゃないだろうか(予想)。AWS、PowerBI、RPA、
飯を食うために追加した装備
シスコ技術者認定教科書 CCENT/CCNA Routing and Switching ICND1編 v3.0 テキスト&問題集 [対応試験]100-105J/200-125J
- 作者:システムアーキテクチュアナレッジ 中道 賢
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2017/01/18
- メディア: Kindle版
Exam Ref 70-697 Configuring Windows Devices (English Edition)
- 作者:Andrew Bettany,Andrew Warren
- 出版社/メーカー: Microsoft Press
- 発売日: 2018/04/25
- メディア: Kindle版
ネットがつながってたら公式ドキュメントとか読めばええけど、そうでないときの最低限の装備を検める(あらためる)*1。どれが何か、言わなくてもいいよな?
詰まったとき、そしてGoogle先生で同じことをした人がヒットせず、公式ドキュメントもいまいちなとき。 とにかく考える、ポケットの中、手持ちのものでどうにかできないか考える--そのために必要な装備だと。
あと上司からはこれを推薦された。(僕もその本いいと思うんですよ!と話をすることができてうれしかった。)GoogleのSRE本が好きな人や、気になるけどボリューム多いなって思ってた人にはおすすめやと思う。
運用設計の教科書 ~現場で困らないITサービスマネジメントの実践ノウハウ
- 作者:日本ビジネスシステムズ株式会社,近藤 誠司
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2019/08/23
- メディア: Kindle版
O'Reilly Japan - SRE サイトリライアビリティエンジニアリング
生き方を考える部門
最後はライフハック(?)系統を紹介します。
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2019/01/01
- メディア: Kindle版
今年のベストセラーでいいと思う。まあひらたくいえば「当たり前」のことしか書いてないんだけども、定期的に読み返して、偏った考え方をしていないかとかを見直したいと思えた。まずは正しい情報を知ること、そのためのアクセスは愚直に行うことが大事だと思う。
といいつつ2秒でズルくやる本を紹介するのもアレだけど、努力や根性(論)が嫌いな人におすすめしたい。
佐々木康介さんの本は、読んでいると、たぶん佐々木さんも僕と同じ、努力という言葉は嫌いなんじゃないかなと思った。でも、頑張りすぎないで、適度に力をぬいて、仕事に取り組む。そういう真摯もあっていいと思う。
最近気になったり読んだりした技術書とか(201909) - MisakiWorld
amazonのレビューでは「ある程度業界に身を置いた人には常識でしかない。」といった★1つの票があった*2けど、縦書きの時点でおっさん(?)をターゲットにしてるに決まってるじゃん、てとこ。僕ら「ぎーく」や「なーど」が、これだけしっかりわかりやすく説明できる?(もごもごもご)こういうのをきっかけにして、「えらい人」と話せたらいいと思うんだけど。
特別賞
2019年の特別賞は以下2冊です。
ITサービスマネージャ試験を初めて受験して午前1で落ちた件について
まさかの「あと1点足りない芸」を、春のAP午後につづき、やらかしてしまいました。詳しくは後述。
あらすじ
これから春AP受けて秋ITSM受けようと思った。事前調査を書いた。
それでもってこの後あまり対策らしいこともやってなかった。(仕事が忙しいは言い訳である。)今回は「午後2の論文を採点してもらうこと」=「午後1までは通ること」という目標設定はしていた。
ところが。AP午前過去問をそこそこやってたのに、問題文を読み間違えるなどの凡ミスによって、午前1を落としてしまった。(いや数問くらいで受かる受からないのところにいるのがだめだって、というツッコミはうける。)
午前1・2
間違えた問題のうちで、ポカミスをやらかしたのは以下。
- 問11 TCP/IPネットワークのフォワードプロキシに関する説明のうち,最も適切なものはどれか。→ただのプロキシやんかorz
- 問19 アローダイヤグラム→計算間違えたorz
- 問27 CRMを説明したものはどれか。→Customer Relationship Managementなのにすっとぼけたorz
- 問30 プログラムの著作物について,著作権法上,適法である行為はどれか。→適法と違法見間違えたorz
一方午前2は、そもそもAPの時から、得点率が高いこともあって、合格ライン以上の点を取れていた。それだけに午前1のミスが悔しすぎる。
午後1・2
午後1については、難易度はAPの午後より少し高い、と言われているとおりだった。じっくり読めば回答はそれなりに書けるが、やまをはっていた、セキュリティとヘルプデスク(インシデント対応について)はすかっと外れてしまい、「継続的サービスの改善」「アプリケーションソフトウェアの変更管理と構成管理」「ヒューマンエラーに起因する障害管理」*1からの選択となった。解きやすそうな後ろ2つを選択。読み間違えてなければいいんだけど、と午後1解答例待ちとする。
そして午後2は、対策本や「問題文に書いていることを1つずつ詳しく書いたらいい」的なネットの書き込みもあって、だいたい用意していたネタ(後述)を原稿用紙にひたすら書いていった。
毎回かどうかは不明だけども、解答の冊子とかで思ったことは以下。
- 紙がつるつるしてる→ノートや普通の上質紙(何?)で書いていると慣れてなくてつらい。まんがの原稿用紙よりもつるつるしていた気はする。パチンコ屋のチラシの裏ほどはつるつるではない。紙の厚さは薄すぎとか厚すぎとかではない。
- 下敷きがないのがつらい→以前は、問題用紙を切って下敷きにする技があったらしいけど、「問題冊子を切り離して利用することはできません」という記載が何年か前からできたらしく、それができなくなった。切り離さないで、問題冊子を下敷きにしたけど、表裏書いたやつは確実に裏写りする。下敷きなかったら人によっては回答読めない可能性もありそう。
- 右手が痛い→予想はしていたけどいっぺんにあれだけ書くと2日後くらいに筋肉痛が来た(年である)。
今回はDr.GRIPで書いたんだけど、ちょっと重量があったので、要検討といったところか。あとクルトガは午後1で使ったけどいまいちだったので持ち替えた。日頃からシャープペンシルに慣れておかなければならない。
自分の持っているやつはもう廃番ぽいので、適当にはっておきますけど、普通にどこの文房具屋でも買えます。スーパー、書店、雑貨店とか。
パイロット シャーペン ドクターグリップ 0.5mm メタリックシルバー (HDG-50R-MS5)
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用意していたネタ
自分の業務経験を、あたりさわりなくアレンジした内容を準備した。常駐請負なので、担当している範囲とかそのまま書かず、記述しやすいような環境にした。
午後2の解答冊子の最初に、携わったシステムについての記載欄があり、(ほぼ、各種対策本で書いていたのと同じ)「わからない」とか「不明」は避けて記入する。これを前提として、問に答えていく(ので、「問題文通りに書く」は間違いでもない)。携わったシステムから大きく外れないようにたまに読み返したり。
ぼんやり用意した「自分の関わっているシステム」に、2問のうち答えやすそうな方向でのエピソードとかを思い出したり、多少脚色をつけて、指定文字数で記載していく。
今回は問2の「重大なインシデント発生時のコミュニケーションについて」を選択した。そのまんま同じインシデントは書いていないが、似たような話にした。こういうときに、経験がないと、用意してたネタと違う設問が来るとつらいんじゃないだろうか。
あとで書いた内容を論文記述例とかと見比べて思い出していると、中身スッカスカだったよなあ、採点してもらえればCくらい取れないかなとか考えてた。
気合いがあれば回答を開示してもらえる可能性はあるらしい。(トンデモな要求をして開示請求が否決されたって例もあるとか)
まあしかしながら午前1はどうやっても60点ないのでまた来年、である。
ふりかえってみて
原稿用紙に文字を書くことは本業なので(?)、APより楽じゃないかなというイメージがついてしまった。(だめ)
業務経験が無しでも受かる説の通り、ポイントを押さえて書けば受かるんだけど、取得しないといけない理由が無いなら、別の試験とかでもいいんじゃないかなあと思う。フル受験すると朝から夕方まで拘束されるし、APまでと違い、午前は途中退出ができない。
なのでAPで特定ジャンルが偏って苦手で何度か不合格になっている、私のような人は、高度試験も視野に入れていいと思う。(オチ)
*1:令和元年度秋期試験問題ITSM午後Iの各問の冒頭から抜粋
翔泳社さんのセールがあった時に見る技術書一覧(202010更新)
(初出2014年11月/2019年10月・2020年10月更新だけど最新情報ってわけでもない)
翔泳社(しょうえいしゃ)さんが、たまに期間限定で紙の本のポイント還元や、電子書籍のポイント還元セールをやっているので、そのときに参考にする一覧です。(セールは不定期なので、値段はしっかり確認してください。)
なお翔泳社さん以外の本もあります。
Windows関係
日経PC21とかも最近おもしろい特集が多いんだけど(ヘルプデスク対応的に)、
管理者側で気になる本の新版が出た。
ネットワーク、TCP/IPとか
日頃なんとか業務してるけどこれでいいのかなあとかもうちょっと知識裏打ちしたいなあとかいう感じのもの。
知る人ぞ知る「今夜わかるHTTP」の著者さんと同じ本で、2013年発行。
TCP/IPの絵本 第2版 ネットワークを学ぶ新しい9つの扉
- 作者: 株式会社アンク
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/07/11
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「絵本」だけど、難しい印象があるTCP/IP周りにとっかかるにはいい本だと思う。固定レイアウト。2018年に第2版が出ています。
最近「Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門」という本をTwitterで見て速攻購入したんだけど、こういうのもありやなと思う。
Linux入門関係
UNIX(Linux)入門としたら「はじめてUNIXで仕事をする人が好む本」がおすすめです(これはリフローだったのでKindle白紙でもまあまあよかったです)。LPICはあずき本がセールだとお得かも。索引のこととか考えると、辞書的に紙版を1冊持っておきたい感じ。
はじめてUNIXで仕事をする人が読む本 (アスキードワンゴ)
- 作者: 木本雅彦,松山直道,稲島大輔
- 出版社/メーカー: ドワンゴ
- 発売日: 2018/07/23
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なおLPIは日本向けカスタマイズLinuCもできたので、さいきん触り始めた人はこっちでもいいかもしれない。
うっかりこれは買うとびっくりするやつ
トレンドも追いたい人は日経Linuxを読むといいと思う。物理本やと付録DVDがついてきます。
業務知識と情報処理技術者試験関係
いまのIT業界は旧SIerからとかベンチャーとかごったごたになっているので、他業種から飛び込んできたとか、1つのジャンルしか携わっていない(プログラムだけとか、ヘルプデスクだけとか)、あるいは新卒などで「そういう世界をまったく知らない」人におすすめできそうなのが「業務知識」の本。
それと「広く浅く」だし、業務内容によっては「あわない」ジャンルかもしれないけど、個人的には情報処理技術者のテキストがあってもいいかと思われます。ITパスポートはクイズ感覚で楽しめると思います。旧1種=応用情報技術者(AP)あたりまででも。※だいたい春と秋に新刊が出てますので購入時には確認してください※
2020年秋以降、基本情報もCBTになるので、いままで起床試験がつらいと思ってた人もチャレンジしてほしいかなと思う。
こういったちょっと薄めの本を紙で買って、めくるのも楽しい。
コンピュータサイエンス、アジャイル、その他
アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント
- 作者: 平鍋健児,野中郁次郎
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2013/06/20
- メディア: Kindle版
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2013年の本。私はこれをKindle版か紙かどっちにしようか迷って、試し読みして結局紙にしました。個人的にKindle版は読みにくかった記憶があります。入門としてはいい本かなあと。
その後ほかの本で改訂版とかが出ていてこちらもおすすめやと思うし、近々ほしい。
SCRUMMASTER THE BOOK 優れたスクラムマスターになるための極意――メタスキル、学習、心理、リーダーシップ
- 作者:Zuzana Sochova
- 発売日: 2020/09/09
- メディア: Kindle版
あとエッセンシャルスクラムという高い値段の鈍器っぽい本も、セールの時によく売れる。2014年の本なので、多少古くなってきてるけど、バイブル的にはありやと思います。
プログラミングが小学校で必修になるとかいうてますけど、個人的にはいきなりコードを書かせるんじゃなくて、こういうしくみをパズルっぽい導入ではじめてほしいなあと思います。
2020年になって、Pythonからアルゴリズムを考える本が出ています。
2020年になってこんな本が出て、めっちゃおもしろく読んでます。カクヨム版やとないらしいコラム部分が、Excelでも通じる話で好き。
む、この本も気になる、、、。
セキュリティ関連
ハッキング・ラボのつくりかた 仮想環境におけるハッカー体験学習
- 作者: IPUSIRON
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/12/07
- メディア: Kindle版
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そして紹介しておかなければならないのはこれでしょう。(サイバー)セキュリティとは何かを学ぶための手順があるし、もし詰まったりしても、Twitterでつぶやくと著者さんがひろいあげてくれるというすばらしい本です。(ぉ
だらだら書いたので、また気になったことがあったら更新すると思います。