特厚増刊漫画のゆくさき
筆者は新人ウオッチが好きなので、今回もやはり買ってしまいましたSho-Comi(ショウコミ)増刊、2か月に1度のお約束。
えっと写真ではわからないんですが、これ750円(消費税8%)します。あと1000ページくらいあります。紙質はお世辞にも良くないので、一般的な紙の国語辞典とか英和辞典より分厚い。こどもにはわかりませんがネタでいくと学者の武器としてそこそこの攻撃力があります。(FF3)
おもにデビュー~本誌連載を勝ち取るくらいまでの方、あるいはいい意味でSho-Comi本誌掲載の旬を過ぎた方の漫画が並びます。漫画家先生のツイッターを追っていると、どうもコンペのようなものもあるらしい。つまり、毎回書いている先生はそれなりに実力もあるはずやし、ネーム(漫画の下書き)がうまくできなかったり間に合わなかった作家さんはいつか消えてゆくということですね。
で、別冊少年マガジンとかアフタヌーンみたいにそろそろこれも電子化してくれないかなあと思うわけです。電車で読める厚さじゃないし。そしたらありました。
これはすべての作品ではないですが、作家・作品ごとにばら売りして配信してます。Kindleやkoboとかと違うのは、古き良きケータイサイトを継承しているというか、漫画を手元に保存するんじゃなくてネットにつながってる端末でするする読むという形式(ストリーミング配信)であること。
私はこっちの電子書籍配信に詳しくなく、これを読んでるお子さんのほうがよくわかってるかもですけど*1。
ざっくり探したら、いよいよSho-Comi本誌掲載となる岡田衣代先生の漫画も単発で買えることがわかりました。これはいいな。手元に保存できないけど、単行本が出る前の作品が読める。
作者@岡田衣代 - 検索 - コミック小学館ブックス 公式配信
ブログを更新しました。「掲載予告」 ⇒ http://t.co/znzV3kVsjX
— 岡田衣代 (@okada_iyo) 2014, 11月 19
こういう販売形態が無かった頃は、単著か、オムニバスのコミックスが出るまで待たなければならなかったので、非常にありがたいですね。
このコミックスにも掲載されているんですが、小学館の紹介にも作者名が載ってないのはちょっと不親切かなあ。
岡田衣代先生は「他誌に投稿10回」の後Sho-Comiに投稿されてデビューとなっています。(当時個人ブログに記載されていましたが、現在はその記事は非公開or削除)その他誌とされる雑誌で、同じペンネームの投稿作品を見たことがあり、その時から気になっていたのですが、Sho-Comiでデビューされてびっくりしました。そういう体験もあって応援している作家さんのひとりです。本誌掲載おめでとうございます。
でもって、こういう感じで漫画がばら売りとかされてくると、いよいよごっつい漫画雑誌(紙)は生き残れないのではないかと思います。大人の世界では、雑誌の売り上げ<単行本の売り上げ であり、単行本も一定数出ないともうけになりません(さらにそのもうけ=作家のもうけでもない、って話が、漫画貧乏という本で書かれていました)。もう語りつくされていますけれども、雑誌はどんな単行本を出せば売れるのかといったカタログ的な役割に向かっているんでしょう。