こどもがいない僕なりに考えたこと-大学生の情報処理環境とか
はじめのはじめに
https://adventar.org/calendars/2402
この記事は、「子供/保護者/学校」×「情報リテラシー」 Advent Calendar 2017 の12/11分です。最初facebookに書いてましたが、こっちに移設&&ちょっと改稿しました。
はじめに
これまで(そしてこれからの)記事はそうそうたる面々が担当しており、ほんと1冊しか著作が無く(図書館で借りて読めるっていう意味で)、物書きとして伝えられることってなんだろうなあとぼんやりしながら、ターゲットを大学生とその保護者にしてみた。大学生だって、未成年の世代がいるからね。
大学における情報リソースについて
大学に入ると、このような情報リソースを使うことができる(=権利が手に入る)。
・大学ドメインのメールアドレス
→大学に所属している者としての連絡手段
・大学の履修システム等の利用権
→たいていウェブシステムになっており、そのアカウントも一括管理されている
・大学の情報処理教室の利用権
→そして大学にあるパソコンが使える。高機能なプリンターが使えたりもする
・大学ライセンスの利用権
→意外に忘れられやすいが「アカデミックライセンス」などでマイクロソフトオフィスや、アドビが使える
・大学のネットワーク(いわゆるWi-Fiなど)
→対応端末を持っていればいわゆるフリーWi-Fi状態になる(記録は取ってるので、怪しいことに使ってはいけません)
それと「eduroam」なんかも最近言葉としてみるようになりましたね。
おそらく、これだけ「いっぺんに」「できることがふえる」ようになるのは、大学生になるこどもも、その保護者も、あまり知らないのではないだろうか。
リテラシいうても無理
で、高校で情報をやっていようがなかろうが、スマートフォンでちょっちょとゲームをしているこどもにとって、100個超える(ボタンがある)キーボードを使いながら右クリック左クリックダブルクリックトリプルクリックマウスホイールぐりぐりとか、もう無理なのである。言い過ぎた。
パソコンを操作することと、リテラシとは、近いようで別であるということも知っておいてほしい。
大学の授業としては1セメスター15回の授業として「リテラシ」があったとしても、そこで上記のリソース(資源)の使い方をマスターし、さらに幅広くネットワークやパソコンやライセンスの知識をつけるというのはかなり無理があるのだ。
パソコンを使うのが好きだとか、将来この手の仕事をしたいとか、同人でイラストを描いてたりして著作権(版権)やネットマナーに明るいとかであればまだしも。
保護者として何ができるか
2007年の話であるが、佐々木俊尚氏は「フラット革命」という本を著している。また、その少し前、梅田望夫氏が「ウェブ進化論」で”学びの高速道路”に触れたのが2006年である。
たとえばことしの流行語「インスタ映え」も、「誰でもはじめられる」インスタグラムで、ひとたびおもしろい(interesting)な写真を手軽にアップすれば、いいねがついてつきすぎるとメディア拡散される、そこで運や縁が回転してしまえば人生さえ変わってしまう。--このような流れは、ITの進化(というよりは(インター)ネットを使う手段の進化)によって、10年ほどのあいだに、いくつも実証されている。
ただ、いちじるしいカタカナやサイバー○○といった言葉を、いちいち理解しようとしていると息が詰まってしまうだろう。IT業界にいてもトレンドは毎日めまぐるしく変わってゆく。専門的なことをつかんで子供に教えようとかまで気負う必要はない。
保護者側にお願いしたいことは、いまのところふたつ。
ひとつは、前述した、パソコンやスマートフォンの操作そのものと、リテラシは別であること。
もうひとつは、環境が何であれ--ネットを通したことや、直接顔を合わせたやりとりで、そもそも”悪いことは悪い”としっかりたしなめること、である。
おわりに
私には諸般の事情でこどもがいないんだけど、もしもいたならば、このへんわかっていても、ぜったいに子育てというか、まずこどもの無事を優先してしまうがために、ぜったいに何かあるたびにあわてふためくんじゃないだろうか。あらためて、こどもを育てている保護者のみなさんには、ありがとうといいたいです。--ありがとうございます。
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