はじめにぐだぐだ
今回の長いつぶやきのきっかけは、最近ツイッターで、いわゆる「特撮もの」が、子供(とくに男子?)向けのものであるから、大人や女性が見るのはいかがなものかというものがあった、というところからです。いろいろ議論がなされていました。私としては、その人は想像力がなくて残念だなと思いました。
特撮もののメインターゲットはたしかに子供(おそらく男子)ですが、それは消費層つうかグッズの購買層の主力がそこなだけであって、かっこよくいうとロングテールなところでは老若男女幅広くいるわけです。
インターネットの普及によってそのロングテールな部分が見えてきただけであって、それまでもそういう人はいたけど、メインの消費層じゃなかったから、端的に言うとマイノリティ(少数派)扱いされてた。「特撮が好きなんて珍しいね」と言われる。(ここでそのマイノリティなものに偏執する昔の「オタク」についてはふれない。)
この作品のメインの消費層はここだから、ここにあてはまらない層は来るな、と追い返していると、消費拡大は頭打ちになるでしょう。ただし、最初から「どこにでもうける」ことを考えてしまうと、広告費用も高くなってしまうから、収益を効率よくあげたいとするなら、メインの層は決めておくほうがいいです。
誰がそのメディアを作っているか?
仕事柄? 児童向けのものとか、少年少女向けのものをざざっと見てるんだけど、20年前でも最近でも、いまだに、「子供向けにカスタマイズしたもの」を曲解している大人がいるのが残念だと思う。
(あ、あと、こどもの表記についてはこどもでも子供でも子どもでもなんでもいいと思ってます。供という漢字が下に見てる的な意見もあるけど。)
あくまでも子供向けというのは、わからない漢字をひらいたり、意味をわかりやすくしたりするようなものであって、「子供だからこのくらいの説明でいいや」とかあやふや、うやむやにしてしまうのは方向が違うと思うのですよね。
また、子供向けといっても、それを作り、世の中にリリースするのは大人の仕事です。原案が子供のものもあるとして、しっかりした作品として売るためには、一人以上の大人の手が入るはずです。
手がける大人が「おもしろい」と思えなければ、伝える熱量も変わってきますから、私は子供向け作品といえども、大人が楽しめるものであって当然だし、(さきに述べたメインの消費層ではないから)大人が楽しんだらだめというのもなんか違うと思うのです。
コロコロのひみつ、ちゃおのひみつ
最近の興味深い本として、コロコロコミックとちゃおの側面を取材したものが出ました。
コロコロコミックのひみつ 公式ファンブック: 小学生のミカタ
- 作者: コロコロコミック編集部,キクチ師範代,コロコロ公式ファンブック制作チーム
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2019/06/26
- メディア: 単行本
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これらもターゲットとしてはそれぞれの読者ですが、中身はぜんぜん手を抜いたりしていないです。これを読んで印刷業界に興味を持つ人が出てくるんじゃないかとかも思いましたし。
また、コロコロコミックのひみつのほうにある漫画家へのインタビュー記事については、非常に読みがいがありました。これまでコロコロコミックの側面としては、熱血!!コロコロ伝説*1や、コロコロアニキ連載の「コロコロ創刊伝説」、ほか雑誌での特集がありましたが、それらにも書いていなかった話が多かったように思います。
コロコロ創刊伝説 (1) (てんとう虫コミックススペシャル)
- 作者: のむらしんぼ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2016/03/15
- メディア: コミック
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その他小学館から「小学生のミカタ」シリーズがあって、セキュリティのやつなんかは非常に参考になりそうです。
https://www.shogakukan.co.jp/pr/mikata/
子どもにわかりやすくしたものであってほしい
https://www.shueisha.co.jp/seikatsuplus/
これらもけして子供だましに書いたやつではなく、わかりやすい視点で書いたものです。
我々大人が読んでもかまわないので、気になれば読んでいいと思います。
プログラミング教育に関してはまだ淘汰中かな
補足としてプログラミング教育に関した本については、まだ、子供向けだからといって手を抜いてるっぽいのと、ガチで子どものこころをつかみつつ大人でも読めるものとが混在しています。見分けるのはまだむずかしいところではありますが、個人的におすすめしたい本とかは私は自分のブログやツイッターで紹介したいと思います。
たった今でいうとドリルとGirls Who Codeかな、あと子供の科学(ぉ。
ドリルの王様 1,2年のたのしいプログラミング 新学習指導要領対応
- 作者: 島袋舞子,兼宗進
- 出版社/メーカー: 新興出版社啓林館
- 発売日: 2019/03/06
- メディア: 単行本
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ドリルの王様 3,4年の楽しいプログラミング 新学習指導要領対応
- 作者: 島袋舞子,兼宗進
- 出版社/メーカー: 新興出版社啓林館
- 発売日: 2019/03/06
- メディア: 単行本
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ドリルの王様 5,6年の楽しいプログラミング 新学習指導要領対応
- 作者: 島袋舞子,兼宗進
- 出版社/メーカー: 新興出版社啓林館
- 発売日: 2019/03/06
- メディア: 単行本
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Girls Who Code 女の子の未来をひらくプログラミング
- 作者: レシュマ・サウジャニ,杉浦学,阿部和広,鳥井雪
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2019/06/21
- メディア: 単行本
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プログラミングといってもいきなりソースコードを書くとかしなくていいんですよね。それこそ老若男女「興味をもつこと」がだいじだと思うし、興味を持てる場所や時間を提供するのが大人の役目です。「えー(マイノリティな)そんなものに興味を持とうとするの? やめときなよ」っていうだけはやってはいけない。