これは何?
KOFでステージあいてるからどうしようか迷ってるのでとりあえず資料を作ろうと思った。
昨今FLOSSイベントにおいて、FLOSSではないもの、アニメについての勉強会が流行っていたりする。そこでの世界設定や、キャラクター、名セリフが、FLOSSに関わる人がちょっとしたニュアンスを伝えるためのスパイスとして使っており、それを理解するためのものである。
みなさんも「赤いと三倍速い」みたいなものを聞いたことがあるだろう。
立ち位置的にはFLOSSイベントでの「〇〇勉強会」は、まったく知らない→ライトに知っている程度が目標であり、おたくやマニアからみると、考証が不十分なところもある。ただ、最初からいきなり初心者、初学者に「ファースト以外は認めない」とか、「パーフェクトガンダムはアニメには出てこない」などというのはパワハラだと思う。
りぼん #とは
りぼんの発行部数
りぼんとは、集英社の月刊漫画雑誌(少女向け)で、対象は小学生~中学生くらいが中心である。以前は他社の同世代をターゲットにした雑誌とあわせて「りなちゃ」(りぼん・なかよし・ちゃお」とも呼ばれていた。ただし、おっさんはりぼんのことを「250万乙女の雑誌」と記憶しているかもしれないが、2020年7月~9月の発行部数は下記の通りである。(一般社団法人 日本雑誌協会より)
比較のためにコロコロコミック、月マガ、ジャンプも調査した。電子書籍の台頭、新型コロナウイルス感染拡大のための消費動向の変化、そして何より読者の興味の時間配分の変化もあって、いわゆる80年代、90年代のような盛り上がりは見られない。(スマホで読むマンガの話は今回割愛する。)
りぼんのラインナップ
今のところ普通に本屋で買えるものとしては、毎月3日ころ発売の本誌(ふろく付きで600円程度)、数か月に1~2回発売の増刊(A5サイズ1000P越えのときも、800円程度)である。これらは電子版も配信される。電子版は付録や一部の記事はつかない。
また、電子版のほうが(ふろくの画像が無い分)表紙絵の詳細がわかる。
RMC(りぼんマスコットコミックス)
そしてりぼんの連載作品などが単行本になったものが「りぼんマスコットコミックス」略称「RMC」である。
初期のRMCは左上(ポニーテール白書)のように枠組みのフォーマットがあり、その後タイトルのフォントだけ変わったり、枠から絵がはみ出しはじめ、右上(チョコミミ)のように、上のラインだけになった。さらに下段(バディゴ!・アクロトリップ)のように上のライン部分も消える。バディゴは背表紙のりぼんちゃんマークがはっきり見えるようになっていて、アクロトリップでは背表紙部分まで表紙絵が切れ目なくつづき、色違いのリボンちゃんマークが残っている。
りぼんトリヴィア
耳をすませばはりぼん連載分が原作である
宮崎アニメに数えられている『耳をすませば』は、アニメ化にまったく関係なく、柊あおい先生がりぼん本誌に連載したものが原作。これはもうみなさん知ってるか……。RMC版は絶版っぽい(古本屋で買えるけど文庫版のほうがいいかも)
種村有菜先生はりぼんから卒業している
2000年代のりぼんでは、種村有菜先生が「イ・オ・ン」にはじまりさまざまな連載をされて、大人気でした。「桜姫華伝(さくらひめかでん)」の連載(2009年ころ~2013年ころ)が終了してから、りぼんからは卒業というかたちをとられていて、(なぜか)その後のりぼんイベントでもあまり作品を見ることができていません。
矢沢あいがNANAを連載しているのは、りぼんではなく、Cookieである
RMCの体裁で単行本が出ているのでうっかりしやすいが、RMC Cookieです。なお休載されています。
ちなみにココハナという雑誌ではりぼんOB作家さんが多く執筆されています。あれやこれやの続編もあったり。
ちびまる子ちゃんはいまもりぼん本誌に新作が掲載される
作者のさくらももこ先生は2018年にお亡くなりになられました。ただ、ちびまる子ちゃんの漫画は1986年ころから連載開始、いまはさくらプロダクションさんが、本誌2021年1月号に新作を掲載するなどしています。現時点では17巻が最終ですが、将来18巻以降も出てくれると思います。
なお、いわゆるギャグ・ショートマンガ枠である作品のなかで、「HIGH SCORE」(1995年ころ~)と「アニマル横町」(2000年ころ~)は現在も連載がつづいています。(チョコミミは、作者の園田小波先生が亡くなられたため、2003年ころ~2019年で終了。12巻が出る量の原稿が足りてないので、単行本未収録の話がまだあります) 知り合いで「りぼん読んでました」という人がいたら、過去の名作話を無理にしないで、「ハイスコアとかまだ連載続いてるの知ってる?」って聞いてみてください。
最近のおすすめまんが2選
りぼんイズム王道「ハニーレモンソーダ」
先日テレビ番組「今夜くらべてみました」でりぼん特集があった時もきっちりフォローしてくれていました。(この記事では80年~90年代りぼんの話が多いけど)
主人公(ヒロイン)はもといじめられっ子の内気な子、ヒーローは金髪のはみだしもの(言い方が古い)。王道な展開ですが、ネーム(まんがの骨組み)もうまくて、毎回どきっとさせられます。たぶん女の子に大人買いしてあげるとめっちゃ喜ばれると思う。(ぇ
21世紀の岡田あーみん「アクロトリップ」
りぼんのギャグといえばちびまる子ちゃんのさくらももこ先生と、「お父さんは心配性」「こいつら100%伝説」の岡田あーみん先生のかけあい時代を思い出す人もいるかもしれません。80年~90年代のカオスなノリが満載でした。
そしていまのりぼんのその枠を継承しているのが、佐和田 米(さわだ よね)先生だと思います。なんと小学生のときに第3回りぼん小学生まんが大賞で大賞を受賞。その時点からずば抜けたセンスが光っていました。(小学生まんが大賞ではデビュー確約はないため、その後漫画スクールからデビューされました。)
りぼんまんがスクール
そして(私だけが)毎回楽しみにしているのが漫画投稿コーナー。ほとんどのりぼん作家さんがここで鍛えられてデビューします。いまの制度では「準りぼん賞」以上をとればデビューできます。
最高賞のりぼん賞はまだ数えるほどしかでてないです。(たぶん2020年前半時点で5人)また、上画像の左「高野きか」先生は、この後りぼん賞を獲得されました。
私は趣味でここに登場する投稿者さんとか、投稿者さんがデビューしてそのあとどうキャリアをつんでいっているかとか、またりぼんの投稿をやめて他誌に投稿、デビューした人とかを調べるのが好きでそれでりぼんを今も買い続けている、のかもしれません。
参考になるサイトなど
日々本誌を買ったり、作者さんのツイッターをリサーチしたりしていますが、すでにたくさんの方がりぼんの情報をたっぷりもっています。興味がある方は見てみてください。
https://www.tails-room.com/Ribon/
Tailさんのサイト。1993年ころ~2000年ころまでのりぼん情報ならここがいちばんくわしいです。
りぼん鬼(Twitter:@ribon_oni)さんのサイト。ツイッターでよく情報を追いかけてます。この話めっちゃわかる。厚紙を折り曲げて箱にするようなふろく、最近ではコスト面から? 少なくなってしまったので。
編集部訪問時におかずクラブの人がむかしの紙ふろくのことを「訳わかんない紙」みたいに言ったのはちょいビキッとしたけど、まあ素人の人からしたらそうなのか…そうか……そんなものか……となった…
— りぼん鬼 (@ribon_oni) 2020年11月4日
(以上)
終わりに
マイクテストはできてたのですが、聞こえないというトラブルがあり、結局司会のぱすた君( id:Pasta-K )に読み上げてもらう事態に。ぱすた君、かわいさん、本当にたすかりました。また機会があればコロコロコミックとコミックボンボン勉強会をやります。(ん?)