MisakiWorld

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#ここアジャ を読んでいたらたまたま元ちとせの『なごり雪』が再生されて泣いた

これはS社の本25冊ノックアドベントカレンダーの24日めの記事です。

 

adventar.org

 

 

 

 

本書はすでにたくさんの著書があり、セミナーなどでも大変有用な学びを教えてくれる沢渡あまねさんの新作である*1。ノリとしては、固い技術書ではなく『ドラクエに学ぶチームマネジメント』や『転生したらスプレッドシートだった件』に近いので、そういうのが好きならこの冬休みに手に取るといいだろう。

 

ドラクエに学ぶ チームマネジメント

ドラクエに学ぶ チームマネジメント

 

 

 

 

 

内容は再現ドラマのような小説パートと、解説パートに別れる。このまま語学のテレビみたいに映像化してもいいんじゃないかと思った。

 

なんとか2.0とか、なんとかフルネスみたいな表紙の本とか、ガーファではたらく()みたいな謎の本とか、新しい考えやはっとする中身があると、つい、いままでのいいものもぜんぶすてて飛び付いてしまう、ということがよくある。

なんとかドットコムやなんとかドットjpなども、流行りにのってとったものの更新を忘れて、よくわかんない広告サイトにすりかわっていた*2なんてこともあったりしないだろうか。

 

アジャイルに関しても流れ的にはウォーターフォールよりも後発だから、もてはやされたり、ウォーターフォールをだめだときめつけて置き換えようとしたりする風潮もあった。そして失敗して中途半端になったり、といった事例も多そうである。数日前にこの本を読み返した時に思い出したのが、「とりあえず会社のロゴを今時っぽくかえたり、ビジョンを打ち出したけど、社員になじまれずフェードアウト」のような図である。(P26-27あたり)

 

 

 

scrapbox.io

 

あのころに苦々しい体験をした方にも、もういちどよんで、はっとしてほしいかなと思う。

 

そう、なにかと新しいものを取り入れたとき、それから先についてをフォローするというのは大変で、この本を読み通すと、こんなふうに続けていくやりかたがあるんだ、と感動できた。いままで出ている本に書いていないということではない。読みやすいがゆえに、読み通してやわらかく気づけたことが多くあった。

 

 

いまの時点でその他に好きなところは、ECRS の考え方である。昔のやり方をただただ排除(エリミネート)という選択もあるかもだけど、ほかのとあわせるとうまくいくのでは(コンバイン)、いいとこどりして置き換えたらいいのては(リアレンジ)、無理に難しく考えないでやればいいのでは(シンプリフィ)、というのは仕事の困りごとだけでなく、どこでも使えるなと思った。

 

3  

この本には、最後の方に少しさきの未来について書いてある。それを読んでいたら、たまたまヘッドホンから、元ちとせの『なごり雪』が再生されて、気がついたら泣いていた。

世界が長い長い冬に入ってしまったいま、次の『春』が来るならば、いやきっと来ると信じる、この本の通りにはならないかもしれないけれど、また違う、僕らがイライラや不安を抱えることなく、人生で出会えた仲間とチームでやりがいをもって仕事をして社会に貢献できる日々が来ると信じている。

 

 

……メリークリスマス。

 

 

  

なごり雪

なごり雪

  • provided courtesy of iTunes

 

 

*1:2020後半時点

*2:いや、ドメイン失効後にふつうにおさえてコンテンツを置いてるからすりかわりじゃないな